2026年が始まりました。
新しい年を迎え、投資やお金のことをあらためて見直している方も多いかもしれません。
2025年の市場は、全体としてとても好調に推移しました。
NISAでインデックス投資を続けている方の多くは、資産の成長を実感しているのではないでしょうか。
順調に増えていると、ホッとしたり、少し嬉しい気持ちになったりしますよね。
でも実は、こういう「うまくいっている時期」こそ、立ち止まって考えておきたいことがあります。
好調な相場は、ずっと続くわけではありません
世界の株式市場を少し振り返ると、2022年には年間でマイナスのリターンとなりました。
その後、2023年からは3年連続でプラスのリターンが続いています。
この流れだけを見ると、「もう下がらないのでは?」と感じてしまうかもしれません。
けれど、相場には必ず波があります。上がり続ける市場は存在しません。
だからこそ、調子のいい今のうちに、
「もし下がったら、どう感じるだろう?」
「そのとき、私はどんな行動をとるだろう?」
と、少しだけ想像しておくことが大切なのです。
市場は「感情」で大きくもの
市場が大きく上がったり下がったりするとき、実はある共通点があります。
暴落は、「損したくない」という気持ちが連鎖した結果。
暴騰は、「乗り遅れたくない」という気持ちが連鎖した結果。
どちらも、人としてとても自然な感情です。
誰だって、損はしたくないですし、周りが得をしていると焦ってしまいますよね。
でも、その感情に引っ張られすぎると、
本来とる必要のなかった行動をしてしまうことがあります。
インデックスファンドが下落したときの考え方
インデックスファンドに投資しているあなたは、
たとえ市場が大きく下落しても、実際に「損をした」わけではありません。
その時点では、評価額が一時的に下がっている 「含み損」 の状態にあるだけです。
売却しない限り、損失は確定しません。
世界の株式市場に十分に分散されたインデックスファンドであれば、
時間をかけて回復を待つことで、再び含み益の状態に戻る可能性は高いと考えられます。
だからこそ、価格が下がった局面での基本は、
「なにもしない」こと。
もっとも避けたいのは、
不安な気持ちに流されて売却し、自分の手で損を確定させてしまうことです。
「パニック売り」は、誰にでも起こりえます
それでも現実には、暴落時に売却してしまう人は一定数います。
周りが次々と売っている状況で、自分だけ違う行動をとるのは、想像以上に勇気がいるものです。
冷静さを失い、感情に押されて売ってしまう行為を、「パニック売り」と呼びます。
実は、このパニック売りをしやすい人には、いくつかの共通点があるといわれています。
- 金融の基礎知識が十分でない
- 長期ではなく、目先の動きに心が揺れやすい
- 自分の知識を過信してしまう傾向がある
どれも、「ダメな人」という話ではありません。
人間らしい心理が、そのまま表れているだけなのです。
自分の傾向を知ることが、いちばんの備え
「自分は大丈夫かな?」と気になった方は、
ご自身の傾向を客観的に知っておくのも、ひとつの備えになります。
広島大学と楽天証券の共同研究として行われている
「パニック売り傾向チェック」は、
相場が大きく動いたときに、どんな心理状態になりやすいのかを知るヒントになります。
結果がどうであっても、良し悪しを判断するものではありません。
自分のクセを知ること自体が、冷静な判断につながる第一歩になります。
慌てないために、いまからできること
もし、パニック売りの傾向がありそうだと感じたら、
次のような点を意識してみてください。
- 自分が投資している対象について、最低限の「しくみ」を理解する
- 投資の目的・期間・許容できるリスクを言葉にして整理する
- 家計や運用状況を定期的に振り返り、数字で把握する
感情は完全にはコントロールできません。
だからこそ、感情に左右されにくい「しくみ」を先につくっておくことが大切なのです。
いちばん大切なのは、「増やす前に、守ること」
投資というと、どうしても「どうやって増やすか」に目が向きがちです。
でも、本当に長く続けるために欠かせないのは、
「大きく失わないこと」「慌てない自分でいられること」だと感じています。
市場がどんな動きをしても、
「私はこう考えて、こう行動すると決めている」
そう言える軸があるだけで、心の揺れはずいぶん小さくなります。
好調な今だからこそ、
未来の自分を守る準備を、少しずつ整えていきましょう。
投稿者プロフィール

- 老後資金づくりを支援するFP
-
1974年兵庫県生まれ。大阪府在住。
20年余りの会社員生活を経て、46歳で独立。
かつてはお金の知識ゼロから独学で投資を実践し、具体的な資産計画を描くことで、組織に縛られない自由な働き方を手に入れました。
現在は、保険・金融商品の販売を一切行わない、完全中立のFPとして活動しています。特定の商品をすすめる立場に立たないからこそ、ご家庭の状況と目標だけを起点に、老後資金づくりの計画策定から実行まで一貫してサポートできると考えています。
老後のお金に不安を感じている方が、「自分らしく、安心して暮らせる未来」を描けるよう、資産バランスの整え方や具体的な行動の道筋を、わかりやすくお伝えすることを活動の軸としています。
学びのプラットフォーム「ストアカ」では、資産運用講座の受講者が延べ700名を超え、最高ランクの「プラチナバッジ」を取得。書籍の執筆やブログを通じた情報発信にも取り組んでいます。
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