昨年の11月くらいから、ビットコインの価格が高騰しています。
この一年でビットコイン価格は2.5倍にまで上昇しており、投資先としての価値が再評価されています。
そのような情報を見聞きすると、「いまのうちに投資しておいたほうがよいのかな?」と思う人もいるでしょう。
そこで今回は、ビットコイン投資のメリット・デメリットを踏まえながら、投資すべきかどうかについて私見を述べたいと思います。
ビットコイン価格の推移
2025年1月7日時点のビットコイン価格は、1年前と比べて+約154%上昇しています。(下のチャート参照)
仮に1年前に100万円分のビットコインを購入していた場合、その価値は現在254万円に増えている計算になります。

さらに、5年前と比べると+約1,736%も上昇しており、なんと18倍以上にも増えているのです。
100万円投資していたら、現在価値は1,800万円以上にも、、、スゴイですよね。

こんなに増えていると、「投資しておけばよかったなぁ~」と感じてもおかしくはありませんよね。
では、ビットコイン投資に手を出すべきどうかについて、メリット・デメリットを踏まえながら考えていきましょう。
ビットコイン投資のメリット
ビットコイン投資には、次のようなメリットがあります。
- 大きな利益の可能性
ビットコインは過去に大きく値上がりした実績があり、短期間で大きな利益がえられる可能性がある。 - 分散投資の一環として活用できる
他の資産(株式や債券など)とは異なる値動きをすることが多いため、資産全体のリスクを分散させる効果が期待できる。 - 少額から始められる
ビットコインは1単位(1BTC)が高額でも、0.0001BTCのように細かく購入でき、少額から試しやすい。
過去の実績からもわかるように、大きく増える可能性があることが最大の魅力です。
ビットコイン投資のデメリット
一方で、ビットコインのデメリットは次のようなことです。
税金面で不利な点
利益は雑所得として扱われ、最大55%(所得税+住民税)の税率が適用される。また、利益が出たときに他の所得と合算される(分離課税にできない)ため、税率が上がって税負担が重くなる場合がある。
価格変動が大きい
ビットコインは値動きが非常に激しく、短期間で大きな損失を出すおそれがあり、安定性を求める投資には向かない。
資産が戻らなくなるリスク
ビットコインは保護や補償に関する法制度が十分に整備されておらず、ハッキングや取引所の破綻が起こった場合、資産が戻らなくなるおそれがある。
価格変動が大きいうえに、株式や投資信託と比べて法的保護が未発達であり、税制面でも不利です。
いまビットコインに投資すべきか?
現状では、ビットコイン投資のメリットよりもデメリットのほうが大きいと思います。
したがって、ビットコインには手を出さないほうが無難であり、多くの人にとっては必要ないでしょう。
ただし、ビットコイン投資は絶対ダメ!と言いたいわけではありませんし、実は、私自身もビットコインを保有しています。
私がビットコイン投資をしている理由は、「値上がり期待」と「分散投資」の2点であり、とくに分散投資の一環としての役割を重視しています。
保有している株式や投資信託の価格下落に備えて、値動きのタイミングが異なる資産を加えることで、保有資産全体のリスク(=値動き)を減らすことを狙っています。
そのような分散投資に興味があれば、上記に挙げたデメリットを回避したり低減する方法を理解したうえで、少額から投資してみるのも悪くないでしょう。
デメリットを回避する方法にはいくつかありますが、特に重要なのは「少額から始めること」です。投資目的などによるので一概に言えませんが、投資資産全体の1%~5%程度の割合にとどめておくのがよいと思います。
また、近い将来、ビットコイン等の仮想通貨が、ETF(上場投資信託)という金融商品として購入できるようになる可能性もあります。
ETFであれば、楽天証券やSBI証券などのネット証券でも購入できるうえ、保護制度や税制面でのデメリットが軽減されることが期待できます。
まとめ
ビットコインは価格上昇の可能性を考えると魅力的に映りますが、その一方で、価格変動の激しさや税制面での不利さ、保護制度の未整備といったデメリットは無視できません。
現状では、メリットよりもデメリットのほうが大きいと思いますので、ビットコイン投資を積極的にはオススメしません。
ただし、分散投資の一環として値動きの異なる資産を加える目的であれば、少額からの投資を検討する余地はあるでしょう。
投稿者プロフィール

- 老後の安心を育てる🌱資産形成・お金のパートナー
- 「人に教える仕事がしたい」という想いから会社を辞めて独立し、以前から取り組んでいた投資の知識を活かして資産運用講座をスタート。ところが、受講者の多くが抱えている老後資金への不安を解消するには、資産運用の知識だけでは不十分であり、家計や保険、年金など幅広い「お金の知識」が必要なことに気づく。そこで、お金の専門家であるFP資格を取得し、一人ひとりの状況に応じたサポートを開始。FPとしての専門知識を深めることで「寄り添ってもらえる」「安心して相談できる」と評価されるようになり、成長を遂げる。現在は、主に老後資金への不安を抱える女性に対して、完全に独立したFPとして中立な立場でのFPコンサルタントを通して、適切な家計管理や資産形成をサポート、自由で豊かな老後を実現していただくための基盤づくりに貢献している。また、学びのマーケット「ストアカ」の講師として650名以上に対し資産運用などを教える講座を開催し、最高ランクのバッジである「プラチナ」を取得。現在も引き続き講師活動を展開している。
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