「NISAを使って毎月積み立てているけど、途中でやめたら増えなくなっちゃうのかな…?」
そう思っている方、意外と多いのではないでしょうか。
今回は、積立投資についてよくある誤解と、知っておくと安心できる「積立をやめても資産は増える」という仕組みについてお伝えしていきます。
「積み立てをやめると増えない」は誤解です
NISAで投資信託を運用している方から、
「毎月の積立をやめたら、もう増えなくなるんですよね?」
というご相談をいただくことがあります。
でも実際には、これは少し誤解を含んでいます。
たしかに、積立をやめればそれ以上新しいお金は追加されません。
でも、すでに購入した投資信託はその後も値動きを続けていて、積立を止めても資産が増える可能性はちゃんとあるのです。
例:積立をストップした後の動き
たとえば、毎月3万円ずつ積立を始めて、3か月続けたとします。
この時点で購入した投資信託は合計9万円分です。
その後、家計の都合などで積立をいったんストップした場合、どうなるでしょうか?
積立は止まっていても、すでに保有している投資信託の価格は日々変動を続けています。
たとえば、購入した投資信託の基準価額が1%上がれば、評価額は9万900円に増えます。逆に1%下がれば、8万9100円に減ります。
つまり、積み立てを止めた後でも、資産は「動き続けている」ということです。
(厳密には、最初に積み立てた時点から価格は変動しているため、3ヶ月後の評価額がちょうど9万円になっているわけではありません。)
評価額が増減しても「損した」と思わなくてOK
ちなみに、「評価額」とは、あなたが保有している投資信託をいま売ったらいくらになるかを表す金額です。
これはあくまで“その時点での見積もり”にすぎません。
売却しないかぎりは、評価額が増えても減っても「利益」でも「損失」でもないのです。
たとえば、評価額が9万円から8万3000円に減っていたとしても、「7,000円も損した…」と感じる必要はありません。
値動きの途中経過として、よくあることだからです。
この視点を持っておくと、日々の価格変動に一喜一憂せずに済みます。
積立投資は2つの動きが同時に進行中
積立投資のしくみを整理すると、2つの動きが同時に進んでいます。
- 毎月の積立で、投資元本が増えていく
- すでに保有している投資信託が、日々値動きしている
つまり、積立をやめたとしても、「値動きのほう」は止まりません。
良い商品を選んでいれば、時間の経過とともに値上がりしていく可能性も十分あります。
積み立てをストップしたからといって「増えない」と思い込まないでくださいね。
積立額の変更は自由です(でも注意点も)
「積立額は途中で変えられますか?」
「減らしてもいいんでしょうか?」
といったご質問もよくいただきます。
NISAの場合、積立額はいつでも変更可能です。
たとえば、資金に余裕があるときには増やしたり、学費や新車購入など出費がかさむ時期には減らしたりと、調整するのはまったく問題ありません。
ただし、「相場が下がりそうだから減らす」「今は上がりそうだから増やす」といった相場予測にもとづく変更はおすすめしません。
相場を読むのはプロでも難しいもの。
タイミングをはかろうとするほど、うまくいかない可能性がでてきます。
だからこそ、なるべく一定額をコツコツ続けるのが、積立投資では王道なのです。
まとめ
積立投資は「積み立てをやめたら終わり」ではありません。
投資信託を保有しているかぎり、その資産は今後も値動きを続けます。
良い商品を選び、長期的に運用を続けていくことで、時間とともに資産が育っていく可能性は十分あります。
今は積立を止めざるを得ない状況の方もいるかもしれません。
それでも、これまでに積み立てた資産が「働き続けてくれている」という事実を、ぜひ知っておいてくださいね。
そして、また余裕ができたときに、無理のないペースで積立を再開すれば大丈夫です。
長く続けていくことこそが、安心につながりますから。
投稿者プロフィール

- 老後資金づくりを支援するFP
-
1974年兵庫県生まれ。大阪府在住。
20年余りの会社員生活を経て、46歳で独立。
かつてはお金の知識ゼロから独学で投資を実践し、具体的な資産計画を描くことで、組織に縛られない自由な働き方を手に入れました。
現在は、保険・金融商品の販売を一切行わない、完全中立のFPとして活動しています。特定の商品をすすめる立場に立たないからこそ、ご家庭の状況と目標だけを起点に、老後資金づくりの計画策定から実行まで一貫してサポートできると考えています。
老後のお金に不安を感じている方が、「自分らしく、安心して暮らせる未来」を描けるよう、資産バランスの整え方や具体的な行動の道筋を、わかりやすくお伝えすることを活動の軸としています。
学びのプラットフォーム「ストアカ」では、資産運用講座の受講者が延べ700名を超え、最高ランクの「プラチナバッジ」を取得。書籍の執筆やブログを通じた情報発信にも取り組んでいます。
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