本年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆さまにとって、この一年が素晴らしい年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

私にとって2024年は、初めての書籍『50歳から老後資金を2倍にする「生涯投資」入門』を出版するなど、活動の幅が広がった年でした。

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2025年も、多くの方が自分に合った投資を安心して継続できるよう、役に立つ情報をお届けしていきたいと思っています。

さて、2024年からスタートした新NISA制度により、投資への一歩を踏み出した方や、これまでより投資額を増やした方もいらっしゃると思います。

そんな中で迎える2025年は、NISA制度を上手に活用しながら、自分に合った投資戦略を考える重要なタイミングです。

今回は、2025年の世界経済の展望や、NISAを活用した賢い投資戦略について解説していきます。

2025年の世界経済の見通しについて

米国では、個人消費が引き続き好調で、実質賃金の上昇も追い風となり、安定した成長が期待されています。

ただ一方で、金融引き締めの影響が残り、政策次第ではインフレが再び進む可能性も否定できません。

ヨーロッパでは、家計の収入が回復基調にあり、労働市場も少しずつ改善しています。

こうした状況が経済の立て直しを支えると見られていますが、高金利や国際情勢の不透明感が足かせになる可能性もあります。

一方、中国では、不動産市場の低迷が引き続き深刻な課題となっています。これが中国国内だけでなく、世界全体の経済にも影響を与える要因として注目されています。

こうしたさまざまな要因は、投資家の判断や金融市場の動きにも影響してくると考えられます。

投資信託は米国株への資金流入が続いている

次に、2024年12月末時点での投資信託の資金流入ランキング(1ヶ月間で多く購入されたファンド)を見てみましょう。

参照元:日経新聞社(投信ランキング、資金流入ランキング)

上位2つにランクインしている「eMAXIS Slim 米国株S&P500」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、低コストで長期投資に向いたインデックスファンドです。

これらが多くの投資家に支持されているのは、ネット証券やNISAの普及が進んだ成果といえるでしょう。

ただし、3位の「A・バーンスタイン・米国成長株投信D」は、以下の理由からあまりおすすめできません。

・購入手数料が3.3%、信託報酬が1.73%と高額

・毎月分配型で複利効果が得られにくい

・NISA対象外であり、利益に税金がかかる

さらに、ランキングからは投資先が米国株式に偏っているという現状も見えてきます。

1位と3位はファンド名にもあるように米国株を対象としています。2位は全世界株ですが、その投資対象の約6割は米国株となっています。

米国株一辺倒の投資でよいのか?

投資信託のランキングを見ると、日本人の投資先が米国株に大きく依存している現状が浮き彫りになります。

米国株は過去数十年間にわたり、世界経済をけん引する存在として成長してきました。

しかし、米国優位な状況が永続的に続く保証はありませんし、米国の株式市場にはやや過熱感もみられます

次のチャートは過去5年間の米国株価指数(S&P500)の動きを示しています。

参照元:Google Finance(2025年1月3日時点のS&P500チャート)

この5年でS&P500は85%程度上昇しており、これを年利に換算すると約13%もの成長となっています。

過去数十年のスパンでみると、S&P500の成長率は年平均6~8%程度であり、最近5年間の約13%という成長率はやや過剰気味といえるでしょう。

こうした状況を踏まえると、これから先に米国株が伸び悩む時期がくることも想定されます。

そこで、株式市場の低迷期が訪れても、安心して投資を続けられる準備をしておくことが重要だと思います。

2025年は分散投資に目を向けよう

NISAで米国株だけに投資をしている方は、全世界株式ファンドへの投資割合を増やしてみるのもよいでしょう。

たとえば、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、米国株の比率が約6割ながらも残り4割を他地域に分散投資しており、リスク軽減につながります。

また、投資のリスク(=値動き)を小さくしたい人は、さらなる分散投資も検討しましょう。

その場合、株式以外の資産タイプに分散することが有効です。

たとえば、債券、ゴールド、リートなどを対象とした投資信託を保有することで、投資資産全体のリスク(=値動き)を小さくする効果が期待できます。

NISAを利用した投資戦略

NISAには、「つみたて投資枠」「成長投資枠」という2つの投資枠があります。

全世界株式などの株式型ファンドに投資する場合は、つみたて投資枠から優先して利用しましょう。

一方、成長投資枠は個別株やアクティブファンドへの投資が可能ですが、私は「守りの投資」に活用することを提案します。

具体的には、債券やゴールドを投資対象としたファンドを保有することで、資産全体のリスクを抑えることを目指します。

なお、成長投資枠では一括投資も可能ですが、投資タイミングを見極めるのは難しいため、積立投資が無難です。

まとめ

2025年は、新NISAを賢く活用し、自分に合った投資戦略を見直す重要な一年となるでしょう。

新しい制度のもとで、これまで以上に多様な選択肢が広がっており、投資の幅を広げるチャンスでもあります。

米国株の成長は確かに魅力的ですが、一部の市場に偏ると不況時のダメージが大きくなるおそれがあります。

そのため、全世界株式や債券、ゴールドなど、多様な資産にバランスよく分散させることが大切です。

「自分に合った分散投資がわからない」という方は、気軽にお問い合わせください。

投稿者プロフィール

前野なおひと
前野なおひと老後資金づくりを支援するFP
1974年兵庫県生まれ。大阪府在住。
20年余りの会社員生活を経て、46歳で独立。

かつてはお金の知識ゼロから独学で投資を実践し、具体的な資産計画を描くことで、組織に縛られない自由な働き方を手に入れました。

現在は、保険・金融商品の販売を一切行わない、完全中立のFPとして活動しています。特定の商品をすすめる立場に立たないからこそ、ご家庭の状況と目標だけを起点に、老後資金づくりの計画策定から実行まで一貫してサポートできると考えています。

老後のお金に不安を感じている方が、「自分らしく、安心して暮らせる未来」を描けるよう、資産バランスの整え方や具体的な行動の道筋を、わかりやすくお伝えすることを活動の軸としています。

学びのプラットフォーム「ストアカ」では、資産運用講座の受講者が延べ700名を超え、最高ランクの「プラチナバッジ」を取得。書籍の執筆やブログを通じた情報発信にも取り組んでいます。

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