「本当のお金持ち」とはどのような人たちだと思いますか?
一般的にお金持ちというと、高級ブランドを身につけていたり、高級車に乗っていたり、豪邸に住んでいたりと「贅沢な生活をしている人」のイメージがあると思います。
贅沢な暮らしのような、物質的に豊かな状態を「リッチネス」といいます。
しかし、リッチネスは「本当のお金持ち」ではありません。
なぜなら、その贅沢が将来も継続可能かどうかは、現在の暮らしぶりからはわからないからです。
極端な話、外見は派手でも実は借金まみれ、という可能性だってありますよね。
では、本当のお金持ちとはどのような人たちのことを言うのでしょうか?
その答えは、「ウェルス」という言葉にあります。
本当のお金持ちとは「ウェルス」を持っている人のこと
ウェルスとは「富」のことであり、「モノやサービスと交換できる資源」と言い換えることができます。
たとえば、お金(現金や預貯金)、株式、投資信託などが該当します。
物質的な豊かさのリッチネスと異なり、富は目に見えません。
(お札は見えますが、身にまとって歩いている人はいませんよね笑)
見えないから、もし富をたくさん持っている人がいても、周りからはそれとわかりません。
ウェルスは目立たないから、一見して派手なリッチネスこそお金持ちだと、我々は勘違いしてしまうのですね。
しかし、「ウェルス=富」を持っている人こそが、実は本当のお金持ちなのです。
では、どれくらいの富があればお金持ちと言えるのか?
必ずしも億万長者である必要ありません。
なぜなら、富そのものに価値があるのではなく、富とは将来の選択肢を増やしたり、人生に柔軟性を与えるための手段だからです。
自分の人生を豊かにするために必要十分な富を持っていれば、その人はお金持ちと言ってよいでしょう。
もしあなたが本当のお金持ちになりたいなら、「普通に暮らしていてお金のことで悩まない程度の小金持ち」を目指すことをお勧めします。
そして、そのような小金持ちになることは、多くの人が達成可能な、現実的な目標だと思います。
富を持つことの価値
私は、富を持つことの価値は次のようなことにあると思います。
・お金のことでストレスを感じない
・家計の将来像に安心できている
・自分にあった働き方を選択できる
・他人に任せるという選択ができる
・人生をコントロールできている感覚を持てる
富がなくても、人生を豊かにすることはできるかもしれません。
しかしそれは、かなり限られた選択肢のなかで実現することになります。
想定外の事態、たとえばケガや病気で働けなくなったり、家族をケアする必要が生じたりすれば、生活が破綻するリスクがあります。
将来に向けて選択の自由を持っておくことで、不測の事態に対処できるだけでなく、安心して楽しく暮らしていけることに繋がると思うのです。
参考図書
今回ご紹介した考えのベースとなる部分は、以下の書籍から学びました。
NISAで資産形成をしていくなら、読んでおいて損はないと思います。
サイコロジー・オブ・マネー
一生お金に困らない「富」のマインドセット
モーガン・ハウセル著
投稿者プロフィール
- 「人に教える仕事がしたい」という想いから会社を辞めて独立し、以前から取り組んでいた投資の知識を活かして資産運用講座をスタート。ところが、受講者の多くが抱えている老後資金への不安を解消するには、資産運用の知識だけでは不十分であり、家計や保険、年金など幅広い「お金の知識」が必要なことに気づく。そこで、お金の専門家であるFP資格を取得し、一人ひとりの状況に応じたサポートを開始。FPとしての専門知識を深めることで「寄り添ってもらえる」「安心して相談できる」と評価されるようになり、成長を遂げる。現在は、主に老後資金への不安を抱える女性に対して、完全に独立したFPとして中立な立場でのFPコンサルタントを通して、適切な家計管理や資産形成をサポート、自由で豊かな老後を実現していただくための基盤づくりに貢献している。また、学びのマーケット「ストアカ」の講師として650名以上に対し資産運用などを教える講座を開催し、最高ランクのバッジである「プラチナ」を取得。現在も引き続き講師活動を展開している。
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